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マージュ
「ローレスト、ガイア様に失礼ですわ!」
ジーナ
「ガイアは落ちこぼれなんかじゃねぇ! 確かにガイアは魔力が少ないかもしれねぇが勉強ではいつもマルスを抜いて学園一位だろ」
バジルの言葉にマージュとジーナはすぐに反応を示すが、当の本人であるガイアは小さな欠伸をしていた。
バジル
「学力が上でもこの世で意味がないのはおわかりかな? 力こそ全てだ」
アキラ
「たくっ、お前らちゃんと聞いておけよな。 次はジーナ・ユリウス」
アキラがまたため息をつきながら声をかければジーナはバジルを睨み付けつつも魔法陣の中に入り血を一滴垂らす。
ジーナ
「俺はジーナ・ユリウス。 俺と共に戦ってくれる使い魔よ来い!」
魔法陣が光り、光が収まればジーナの目の前に現れたのは一匹の狐。
見た目は小さく可愛らしい姿をしているがランクAの妖孤(ようこ)である。
妖孤
【汝は我を求める者か?】
ジーナの頭の中に響く声は妖孤である目の前に居る狐。
ジーナはキョロキョロとしていたが念話だとわかれば狐の方を向く。
ジーナ
「ああ、俺と一緒に戦ってくれ!」
妖孤
【汝は何故戦う】
ジーナ
「俺は頭の中は空っぽだ。 勉強なんて全く出来ねーし、傷つけられてる友達を見て悔しい思いをするだけだ。 だから、俺は力が欲しい…友達を助けられる力がっ」
妖孤
【守る為の力か………よかろう、我に魔力を与えよ。 我が主の力になろう】
ジーナ
「サンキュー!」
ジーナは妖孤の話を聞けば笑みを浮かべながらも自分の魔力を妖孤に与える。
妖孤
【…契約完了】
暖かい光に右手が包まれれば光が収まる頃にはジーナの手の甲に契約の紋章が刻まれていた。
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