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亀の悪いところは、モロ顔に出るところ。
【気 に 入 ら な い】
っておでこにシールでも貼ってるみたい。
「亀、何か今日、顔おかしくない?」
「・・今更だけど?」
俺に対して、あからさまに敵意みたいなものを向けてくる(隠そうともしない)亀梨。
「ちょ、久々に一緒にアミーゴ歌うってのに、この空気、このテンションヤバくない?もっと、ハイにしようぜ!」
亀はニヒルな笑顔を俺に向けて、でも眉毛は普段より30℃は吊り上ってた。
(今日は何言っても笑ってくんなそうだな・・・)
「ごめん俺、今日は無理。」
ふっと、泣きそうな顔をして
「え、俺とアミーゴしたくないの?」
「・・・違うって」
うなだれた亀。
立ってんのも辛いのかな・・
俺も一緒にしゃがむ・・
!?
「亀!どぅした?!汗」
「・・・っ、」
「何で俺の時だけ泣くの?!」
「嫌でも思い出すんだよ・・・!」
「俺の顔で?誰だ亀泣かすバカは!」
泣くほど・・好きだったんだ。
俺は、君が流した涙の数だけ、君が愛しいと思うけど。
「亀梨、大丈夫だって。大丈夫!」
「・・・負けたくねぇ。」
夏の蚊よりも小さい声。
小さいな。
お前、いつの間にこんなになっちゃったんだよ。
俺までウルってきた。
やばい。
泣いたら前が見えなくなる。
その間に亀が消えていなくなっちゃいそうで、怖い。
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