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ほくろが乗っかってる唇とか、最近ずっと鼻炎の鼻とかもっさりした黒髪なんかが一平に俺に落ちてきて、目の前が真っ暗になった。
昔、男同士の恋愛を描いた邦画を見た記憶が蘇える。
やっぱ、やられた方がスゲー、ショックだ。
『…あ、ちょっケータイ、』
って腕を伸ばして赤西を遮ったけど、携帯に伸ばした腕が携帯を掴む前に強引に引き戻された。
驚いて固まったままの俺に赤西が言った。
『ごめん、滑った。』
あ、そう。
お前が滑ったんだ。
俺じゃない。
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