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『ふざけんなよな・・・』
一人残された俺は、近くにあった誰のか分からない携帯を壁にぶつけそうになってぐっと堪えた。
さっきまで書いていた作詞ノートが、机の下に落ちている。
そこには、タン塩ハラミ(仮)にあてがう、純粋な片思いの歌詞が書かれていた。
自分でも読み返すと恥ずかしい。
これを、今、あんな事があったのに、赤西に見せられるわけない。
赤西のギターだって、もうこの曲の演奏をしてくれないかもしれない。
『どぉすんだよ…』
もうとっくにアイツは忘れていたのに、俺がくだらない事思い出してアイツに喋ったから…
『大体何で思い出しちゃったんだよ…』
知らない間に、気付いていたのかもしれない。
(いつか、タン塩、ハラミみたいな曲、2人で作ろうよ)
この口実に。
…END?
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