海の街

3/19
前へ
/32ページ
次へ
やがて移動も終る。 着いたところは、街の半分が海…なーんていう、何にも無い、言っちゃなんだがド田舎だった。 隼人とその彼女ははしゃぎ回っていたが、先に旅館に荷物を置く方が先だろうとなんとかなだめた。 のだけど、 「なんかあ、佐和くんって頭かたくなーい?」 なんてガングロギャル(隼人の彼女)に言われてしまって頭に血が上った。 なんで隼人はこんなやつが好きなんだ、ばか。 旅館はというと、二部屋分ある部屋を布の仕切り板で遮っただけのものだった。 こりゃ安いのは納得。 当然隼人とガングロギャルは同室?になる。 俺は仕切り板の向こうがおぞましかった。 声がだだ漏れだ。 舞が来なくて正解だと思った。 夜……寝れるだろうか。 あんまり激しく無いのを願う。 隼人は俺を海いかないか、と誘ってくれたが適当に断った。 正直、カップルに混ざって海で遊ぶなんてことはしたくなかった。 惨めになるだけだし。 二人を見送った後に部屋を出る。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加