一粒目

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「今日、学校でねー?……」 「本当にー?」 そう、どこにでもいる 小学生だった でも、私の人生が全て変わったのは 、父親の仕事が休みだった日曜日 「遊園地だよね?」 「ああ」 「本当に?」 「ああ、そうだよ」 まだ子供だった私は、一人を知らなかった 「遊園地、楽しかったあ」 帰りの車の中、私はそんな事を言った 「雨、降ってきたのに?」 「いいの、雨が降ってても」 家族との思い出が出来たから それは恥かしいから言えないけど 「なら良かったわね」 お母さんは優しく私の頭を撫でた
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