∞光のトンネル∞

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私は小さな貨物列車。 たった三両しかない。 塗装は所々剥げ落ちてへこみ、宇宙とおんなじ深い青色だから、目立たない。 私は宇宙の銀河系を走りながら、たまに小さく汽笛を鳴らす。 そのポーポーという音は銀河の川の流れる音にかき消され、遠くには届かないだろう。 私は他の列車の汽笛の音が聴こえない。 聴こえないし、自信なさそうな小さな音しか出せないから、誰にも気付いてもらえなかったりする。
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