親指姫

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親指姫

華から産まれた私を 見つけてくれた貴方 小さな私は手の平に 妬んだ人の子が 私を連れ去った 小さな叫び声は聞こえない 親指姫は 小さな小さな その身体で 大きな大きな その命を 守ろうと 貴方の名前を 呼び、叫ぶ 振り向く貴方 一瞬だったけど 気付いてくれた 瞼が重いわ 雨かしら 堕ちてきた雫は 塩辛いわ
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