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俺の部屋は、この『ブランチ6』の寮の最上階、6階にある。
年齢によって住む部屋が分けられており、ちびっ子達は1階で、大きな部屋にみんな一緒くたに放り込まれている。
少し大きくなると、2、3階へ移り、仲の良い数人毎に部屋を割り当てられる。
ハイスクールからは、4、5階へ移り、完全に個室となる。
そんで、6階は、俺みたいに、ハイスクールを出た後も此処に残る者達の個室。
先生や技師として残る奴、俺のように大学へ行くために残る奴もいれば、何をやっているのか素性の知れない連中もいる。
そういうわけで、最上階にある俺の部屋からの景色は、中々に見晴らしが良い。
ひび割れたアスファルト張りの寮の庭には、古いが手入れの行き届いた噴水が2つほどあって、その周りで、寮のちびっ子達が朝から元気に遊んでいた。
庭の向こうには、朝の日差しに照らされて、灰色のビル群が延々と続いている。
ほとんどが住居として使われているが、どれも劣化がひどく、ひび割れくらいは当たり前で、パイプが飛び出しているものや、完全に傾いてしまっているものもある。
2世紀も前に化石資源は底を突き、エネルギーが高価なものになってしまった今、どのビルのオーナーも、経済的な観点からメンテナンスを惜しむというわけだ。
こんな貧困地域のビルを改修したところで、収益が上がるとは考えられないから当然だろう。
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