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その男…高橋 徹と言ったか…の隣りにいる女が化粧室に消えるとすかさず紗耶香は動いた。
さりげなく徹の肩に手を置き、
「ここ、いい?」
徹は少し驚きを隠せない様子ではあったが、
「全然オッケー!」
と人懐こく笑った。
「紗耶香ちゃんだっけ。飲み物なんにする?」
「ウーロン茶がいいな」
「オッケー!」
「ありがとう。すごく気がきくのね。」
徹は照れ笑いしながら、
「え~?そんなこと言ってくれるの紗耶香ちゃんだけだなぁ。」
紗耶香は徹の瞳をじっと見つめて、
「だって本当のことだもの」
それだけで徹は真っ赤になって照れ笑いをしていた。
そして徹はさりげなく紗耶香の連絡先を聞いてきた。
他愛ない…。もう少し楽しませてくれたら良いのに…。
紗耶香がそんな風に思っていることなど露知らず…徹は当たり前のように紗耶香のものになった。
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