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依頼
ピピピッピピピッピピピッピピピッ
とある一戸建ての一室の中を目覚まし時計が無機質に響いていた。
外はまだ薄暗く、太陽はまだ昇っていない。
目覚ましの針は4時を指し示していた。
雄介「ん……うるさ」
この家の主らしき男は短くそう呟くと。
バンッ!!
殴りつけるように目覚ましを止めた。
止める、もとい殴打によりプラスチックが使われている個所に罅が入っている。
余程の衝撃でない限りこうはならないだろう。
この部屋で寝ていた、小鳥遊 雄介(たかなし ゆうすけ)はそんなことは一切気にせず、枕元に置いてある携帯電話に手を伸ばす。
慣れた動作で携帯を開くと画面の下側に「Eメール1件」と表示されている。
ボタンを押すと文章が画面に映る。
『I want to request. It waits in a nearby park around 2:00 of today.(訳:依頼をしたい。今日の2時頃に近くの公園で待つ。)』
と、短く文章が綴られていた。
それを確認するとベッドに携帯を投げ捨て、着替えを箪笥から取り出すとシャワー室へと入っていくのだった。
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