からふる

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こえ キャンキャンと 犬の声を聞いた それはテレビからだった ニュースの一つ 虐待のニュース 命の消えた犬がいた やせ細った犬がいた みんな懸命に言っていた 「死にたくない」 「生きたい」と 光を失った犬がいた 子を 親を失った犬がいた 「助けて」と 必死に叫ぶ犬がいた だから涙が流れてきた 助けたいって流れてきた だって、同じ命だから 僕らも彼らも同じ命だから 悲しくて 哀しくて すごくすごく 哀しくて 耳をふさいで僕は泣いた
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