いつかの思い出

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花火を見ながら、友達とかバイトの話をしていたら、航が突然芝生に寝転んだ。 「すげー!空高っっ!!」 「え?」 あたしも思わず空を見上げた。 星がいっぱいの夜空と花火の光。 まるで、真っ黒のキャンパスにキラキラのラメを散りばめたみたいな…。 そう、宇宙みたいな空。 航と二人で見る花火と夜空がとても綺麗で、しばらく無言になってしまった。 (何だか航も静かだな…) そう思って隣をチラっと見ると、航は仰向けで芝生に寝転んだまま、目を閉じていた。 (コイツ…まさか寝てないだろうな?) 疑いながら顔を覗くと航がニヤッとした。 「引っかかったな」 「えっ!?」 次の瞬間、ぐいっと腕を引っ張られて、航の上に倒れた。
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