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コイツもそのうち、俺の事なんか綺麗さっぱり忘れてしまうんだろーな――そう思うだけで、もの凄く辛い気分になった。
でも、感傷に浸っている場合じゃないんだ。チイの親父は、俺のSPがとっ捕まえてるから大丈夫だけど、さっさと護送して二人を安心させてやらなきゃな。
美羽がガキ共全員を集めて、突然だが事情があり、チイが今日でマサキ施設を去ることを説明した。
遠くに行ってしまうけど、何時でも仲良しの友達であることには変わりないからって。
それを聞いて、ガキ共が全員泣き出した。チイとの別れを惜しんで、いっぱい泣いた。
最後まで見送りたいって言うから、全員で俺の家まで行くことになった。自家用機の準備が出来ているのは俺の家だからな。
正直、俺一人だけでチイを見送るのは、辛すぎてムリだと思っていたから、ガキ共や美羽が一緒に来てくれるのは、本当に助かった。
俺の家は広いからガキ共や美羽が増えたところで問題ないから、見送りが大勢になってしまう程度のことは、別に構わなかった。それよりも、全員がチイを見送ってやれる方が、チイも嬉しいだろうと思う。
まだ小さくて良く解っていないとは思うけど、きっと、心の何処かに残るハズだ。
自分がこんなにも、沢山の友達から愛されていたことを――
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