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「良かったじゃない。きちんと話をすれば、ご両親なら解って下さるわ。王雅の、親なんですもの」
「そうだな。美羽の言う通りだ。俺・・・・努力もしないで、ずっと諦めてたんだ。本当は、三人でもっと一緒にいる時間を持ちたかったんだ、って事をさ」
「王雅は幼い頃、頑張ったと思うわ。でも、お忙しいお二人には、ちょっと届かなかっただけ。あれだけ立派なお二人なんですもの。だから、貴方も」美羽は俺の頬に触れ、満面のコロッケスマイルを見せてくれた。「立派に育ったわ。これからもそれは続いて行くの。私が、一生傍にいるから」
ああ。美羽ってさ。
つまんねー愛の囁きとか、イチャラブとか殆どしてくんねー分、一言が重いんだよな。
ズドン、とパンチがくる。スゲー嬉しい、愛のパンチが。
そんで俺は何時もノックアウトさせられんだ。
悔しい位に、また俺の方が、美羽を好きになっちまう。
「ありがとな。美羽のお陰だ。美羽がいれば、俺はどんなことだってできるから。絶対に無理だと思っていた両親との仲が、たった数か月足らずでこんなに打ち解けちまうんだもんな。どんな会社を立て直すより、難しい案件なのに。いともたやすく、お前はやってのけちまうんだからな」
彼女のサラサラの髪を撫でた。愛しいという気持ちが溢れてくる。
ああ、好きだな。
この世でこんなに好きになれる女と巡り合えるなんて、俺はツイてる。
しかもその女も俺を好きでいてくれるなんて、宇宙一ラッキーだ。
「ずっと大事にするから、俺の傍にいてくれよな」
「うん。私も、王雅を大事にするわ」
「ありがとう」
見つめ合って、溶けそうなキスを交わした。
今日も明日も明後日も、こんなに幸せな毎日が、永遠に続くようにと願った。
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