怪盗Gの誕生

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 キングがまだ半人前の怪盗だった時分から、寝物語のように語り聞かされた伝説。  その石の1つ、メフィストストーンを手に入れてからの師の変貌。  伝説が伝説ではなくなったあの瞬間から、キングはこの日を予見していたのかも知れない。  行く先々で、まるで待ち構えていたかのように現れるスカルも、決してキングには手を下さない。それは辛うじて保っていた彼の正常心がそうさせたのか、それは未だに解っていない。だが、それ以外の人間に対しての非情さは徹底していた。  それが偽物の石の持ち主であろうと容赦はしない。尤も既に4つの石を集めている段階で、それを吟味して襲撃するだけの余裕もなかったのだろう。  最後の1つ、堕天使ルシフェルストーン。それがヤツの手に渡ればこの世は終わる。  その石をどうすれば封印できるか、壊せるかの手段は解っていない。だが、スカルよりも早く見付けなければ結果は同じだ。世界は終焉を迎える。  世界中いたる所でその手の情報は宗教の数だけ溢れている。  ただ、こちらにイニシアチブがあるとすれば、スカルとは違い、人数が揃っていると言う事だ。人海戦術で情報との格闘が続く。情報の漏れは許されない。
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