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「では先に行ってて下さい。僕は身なりを整えてからすぐに向かいます」
「……ああ」
アルゼンテは怒鳴ってしまったことを後悔してか、気まずそうにしながら船室を後にした。
「……」
シワの無いワイシャツを着て、ネクタイを締める。
上品な背広を羽織り、最後に髪をチェックした。
何をやっても、格好がキッチリしていなければきまらない。
それがジッリョの信条だった。
……もっとも、褒められたことはしてないのだが。
ジッリョは手短に荷物を掴むと船室を後にした。
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