~4th story~

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「な、に……?」 赤西の瞳は不安げに揺れている。 その瞳を見て、 これを口にしていいのかと一瞬躊躇った。 山下から話を聞いて、 詳しいことは本人に聞けと言われたから ここまでやってきた。 けれど不安げに揺れる赤西の瞳を見たら 言葉が喉に詰まってしまう。 けれど────、 『メンバーの内1人でも  知ってるヤツがいたほうがいいじゃん』 『それは上田が  一番わかってるんじゃない?』 先ほどの山下の言葉が 何度もリフレインする。 赤西は……不安なんだ。 どんなに 〝知られたくない〟と思っても 本当は不安で不安で仕方がないんだ。 そう思ったら 自然と言葉を発してた。 「おまえ、病気なんだろ?」 それまで不安げに揺れていた瞳が 驚愕の色に染まって俺を見る。 俺は赤西の腕を掴む手に力を込めて 言葉の続きを口にする。 「山下から聞いたんだ。  お前が病気で、  死ぬかもしれないって」 言葉にしたら急にそれが 〝現実〟だと思い知らされた。 心臓がバクバクして、 上手く息ができない。 赤西の腕を掴む自分の腕にも 少し力が入った。 そんな自分を落ち着かせようと 深く息を吐き出して、 赤西の腕からも手を離した。 .
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