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「赤西、ちょっと」
「うえだ……」
上田は俺が鞄を置いたのを
見計らって、スタスタと楽屋を出ていく。
俺は渋々それに従った。
上田はそのままスタスタと進み、
人気のないロビーで足を止めた。
そしてバッと振り返ると、
無言で俺の瞳を見つめてくる。
「なに??」
「なにじゃないでしょ??
赤西さ、俺たちになに隠してるの??」
いきなり核心をついてくる言葉。
これはかなり痛いぞ……。
でも、悪まで俺らしく。
「はぁ??
別になんも隠してないけど……。
上田の勘違いじゃね??」
「………」
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