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季節は寒冷期。
雪が深々と降り積もるポッケの一角にあるのは我等が主役とそのヒロインであるガルムとナヴィの暮らす家。
『………』
その居間にてどう言う訳か仲間達が全員集結しテーブルを囲む。
そのど真ん中にあるのはガスコンロの上でコトコトと煮立つだし汁の入ったカブレライト製の大鍋が。
「よっし、皆揃ったな…ではこれより第一回『闇鍋』大会を始める!」
そして家主たるガルムを差し置いて上座に座るDJの一言で、今日の宴は幕を上げる。
「…何で俺んちで闇鍋なんかすんだよ?」
「こんな大人数入れる所なんてここじゃ集会場除けばお前んち位しかねぇだろ?」
そんな彼に当然の如くブーたれて文句を言うガルム。
そもそも発端は単に集会場で鍋料理でも食うかと言う筈だったのだが、そこへDJが『何かつまんねぇな』と口出ししてきたばっかりに曲がりに曲がって闇鍋をしようと言う話となって押しかけて来たのだ。
「ねぇガルム、闇鍋って何なの?」
「あ?、あ~…まぁ、見てりゃ分かる」
とは言えそんなガルムと対照的に、闇鍋初体験なナヴィは耳をピコピコと動かす程に楽しみなご様子。
他にも初体験な面々は期待と不安の交じった表情でDJの言葉を待っている。
「ルールは必ず食えそうな物を鍋に入れる事、そして箸を付けた物は必ず一口は食べる事だ、んじゃ各々持って来た食材を出そうか」
それを余所に嬉々としてDJはルールを説明し、全員がテーブルの上に袋やタッパーに入れた食材を出す。
「OK、んじゃ次にどう言う順番でやるかくじ引きと行こう」
それを確かめるとDJが取り出したのはオーソドックスな割り箸のくじ引き。
それを一本一本面子に引かせていくと、振られていた番号により順番は以下の通りとなった。
1・ヒュウガ
2・センカ
3・ガルム
4・ビリー
5・アルティス
6・ティナ
7・ナズナ
8・イオス
9・シェリル
10・ナヴィ
11・DJ
12・サフィア
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