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いつもと違う朝
学校に着くとHRがちょうど始まっていた。
ドアの窓から少し顔を出して中を確認した。
教室内はザワついている。
……隠れて入れば、ばれないか…。
そう思って教室のドアをゆっくり開けていく。
担任の森下は今日の連絡を板書している。
鼻歌混じりに意気揚々と板書してる担任にちょっとイラっとする。
俺は朝からめったに考え事なんてしないのに、色々考えてたんだ。
クラスの連中は自分たちの話に夢中で騒がしい。
今だ!
俺は静かに気が付かれないように教室に入っていく。
腰を屈め、ここから一番遠い窓側の後ろから2番目の自分の席に着こうとする。
もちろんドアの近くの奴らは気付いているけど。
またゆっくりガラガラとドアを閉める。
一歩一歩、慎重に歩く。
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