一、医術師と死

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ここでは幕末の京に上ってきた医術師おひいとその付き人晋太郎の登場シーンと、会津藩御預かりの名を頂いたばかりの壬生浪士組との出会い、おひいの仕事について書かれています。 おひいは幼顔の可愛らしい乙女という外見ながら年は22才、と時代としてはもう結婚して子供もいそうな年齢ですが、医術師として上京してきました。 晋太郎は彼女の付き人で、医術以外のことがてんで駄目な彼女の世話と護衛をしています。 二人は幼いころ奉公先で知り合い、晋太郎は仕事ができるしおひいは頭が良いしというので主にいたく好かれていました。 それでおひいは近所の医術所を紹介され、学問を身につけることになり、また晋太郎は仕事の合間をみて剣術道場へ足を運ぶようになりました。 それらの経験が、後に彼らの数奇な運命を形作ったのです。
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