二、死体がでたぞ

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死体を診るにあたって、大切なことはそれが自然死であるのかそうでないのかという結論です。 法医学とは適正な法律の施行を目的とし、それ故にある一人の死の死因に他人の手が加わったという証拠が死体から得られる限り、その観点を決して忘れることはできません。 医師は検案によりまず死体を二通りに見分けます。 それは「確実に診断された内因死」である自然死と、「確実に診断された内因死以外の死」である異状死です。 内因死というのは言葉通り内因による死です(主に24時間以内に診療中の患者で、診療中の疾患により亡くなったもの)。 異状死には、内因死だろうけど死因がはっきりとわからない非犯罪死体、明らかに犯罪死体であるもの、どちらともつかないもの(変死体)、が含まれます。
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