燃料補給こそ勝負の鍵だ!

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 天才マサカズ君は天職に廻り合いながらも、己の犯してしまった罪を償う為…  と言っても、天才マサカズ君の決めた儚い決断でもある。  それでも、天才は前向きだった。  「マサカズ君、天候は快晴、このレースの鍵を握るのはピットインのタイミングだ!」  鈴○サーキット、マサカズ君はタバコを吸いながら今回の作戦を聞き何度も頷いている。  天才のドライビングテクニックは天才そのもの、スタートを決めるランでは2位と良い位置からのスタートとなった。  「任せて下さい!天才が優勝トロフィーを必ず手に入れて見せます!」  天才の言葉は心強かった。そして運命のスタート。  天才マサカズ君は良いスタートをきり1位と2位のデットヒート繰り広げていた。そして運命の時、1位の○ェラーリがピットイン。  燃料を補給しタイヤを交換する。そしてマサカズ君も運命のピットイン。  「あぁ~やっとタバコが吸えるぜ…」と火を点け煙を吐き出す。  「よし終わったぞ!」  「えっ!早くねっ!?」  まだまだ吸いたいタバコを投げ捨て急いでレースを再開する。ピットインしなかった機体に抜かれ順位は6位、だが天才の力は本物だった。  次々と前方の車を抜き去り宿敵○ェラーリを捉える。が、  無駄なピットイン…  「何をやっているんだマサカズ君!」  タバコを少し吸ってはレースを再開、それを毎週繰り返した結果…  最下位…  言うまでも無く天才マサカズ君はレーサーとしての資格を失ってしまう。  だが天才マサカズ君には明日がある、それは一般市民にも同じ事。天才マサカズ君は鈴○サーキットを後にしながら言った。  「監督の言う通り、勝敗を左右したのはピットインだったな…」  天才マサカズ君は、自分のミスと気付かない天才、なのかもしれない…  天才マサカズ君の命が尽きるまで、あと  「359日…」
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