教育者として…

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 美恵ちゃんだけが手を挙げている状況にも関わらず、マサカズ君の言った言は  「他に解る奴いないのか?」  「14ですよね、マサカズ先生?」  美恵ちゃん…なんて頭が良い子なんだ…と思いながら  「そ、そう…正解だ…」  すると、またしても1人の男子生徒が立ち上がり笑みを浮べている。  「あれぇ~、もしかして先生相内さんに一目惚れしたんじゃないですかぁ~?」  「ち、違うちゃ!」と教室を飛び出す。  ましてや僕は教師、美恵ちゃんは生徒、このままでは授業を続ける事も、この学校に残る事は出来ない。  校舎を振り返り、寂しそうな表情を浮べるマサカズ君。  「さようなら、美恵ちゃん…卒業したら迎えに行きたいけど、僕に残された時間は…少なすぎる…」  天才マサカズ君の命が尽きるまで、あと  「357日…」
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