五人の怪盗

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その後、高来は杉沢の運転する彼の車に乗っていた。 紺色のセダン。 いい車に乗っている、と高来は思う。 「今までこのことを知っているのは松岡警部だけでしたが、ついに先輩にもばれましたか」 「説明して」 高来はぴしゃりと言い切る。 杉沢は苦笑いしながら答える。 「‥‥わかりました。でも高来先輩、このことは誰にも言わないと約束してくれますか?それを約束してくれないと‥‥」 「わかったわよ!約束する」 早く説明しろ!と言わんばかりの気迫でネイトは言い返された。 「よかった。もし上に言われでもしたら俺も松岡さんもクビでしたよ」 「‥‥?」 (俺‥‥?) 高来は杉沢の言葉を不審に思った。 「あなたが聞いたとおり、俺は怪盗団を指揮しています。裏でね。」 「‥‥‥どういう事?怪盗なんか‥‥犯罪よ」 「確かに犯罪ですが、俺たちのやってる事は悪事ではありません」 「どうであろうと、犯罪は犯罪よ、悪事かどうかを決めるのは貴方たちじゃない。日本という国、あなたもそれをわかってるでしょ?杉沢君」 「‥‥そうですね」 「‥‥?」 高来がそういうと杉沢はやや小さい言葉と同時に、少し暗い表情になってしまった。
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