69人が本棚に入れています
本棚に追加
高来、フォルニーアが加わり、七人となったアジトはやっと緊張感が出てきた。
作戦実行二十分前だか‥‥。
高来は少しドキドキしながら時間がすぎるのを待っていた。
そして、やっとみんなが動き出す。
ネイトはデスクの引き出しを引き、中から黒い警棒を二本取り出す。
大抵の警察が持っている三段式の物だ。
だが通常の物より、きれいな黒い光沢があるように見える。
ネイトはそれを腰の両脇に取り付け、鏡を見て髪型をなおす。
クローゼは特に何もすることはなく、たださっきからガムを噛んでいるだけで、彼らしく椅子にどっかりと座っている。
レティンはデスクの上に置いた二丁の黒い銃を鮮やかに両腰のホルダーにしまい、二枚のパーカーの上からさらに黒いウインドブレイカーを羽織る。
フォルニーアはと言うと、右腰にスカンガン。
そして左腰に銃を備え、ブラウンのコートを羽織った。
何を着ても似合うフォルニーア。
このコートも、上品で似合っている。
オレンジのネックウォーマを着けたロアはパソコンに向かい、ただひたすらにキーを打っている。
彼が最も高来に近い、少しおどおどした表情をしていた。
そしてソフィアは、ある意味では一番肝が座っていた。
いつもの天使のような微笑みで、レティンの傍ら、辺りの様子を眺めていた。
何の緊張も感じられない‥‥。
最初のコメントを投稿しよう!