裏切り者と始まりの月夜

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「高来先輩」 デスクに寄り掛かっていた高来に、ネイトが話し掛けた。 「‥‥なに?」 「これを付けてもらえますか」 ネイトが差し出したのは、黒いベルトのようなものだった。 「これは‥‥?」 「無線です。これを首に巻いてください」 「あと、これは高来先輩に、使い慣れてないかも知れませんが‥」 そういうとネイトは自分のデスクの一番下の引き出しを引く。 そこにあらわれたのは、紙包みで、それをネイトが開くと、黒い銃が姿を見せた。 「!‥‥銃?」 「警察が使うリボルバー式で無いことは許してください。あと、弾はこれです」 ネイト一緒に包まれていた箱を空ける。 「?」 そこに入っていたのは、確かに銃の弾だが、少し形が違う。 「怪盗専用の特殊樹脂弾です。この先端に‥‥」 ネイトがそれを指差し、説明をし始めた時、 バァァン!
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