VS 近衛隊800人

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緊張感は、ミッション開始数秒前にも感じられなかった。 そのおかげ(?)か、この期に及んでも高来はさほど緊張しなかった。 「さて、始めるぞ」 ネイトがいよいよ真剣な眼差しで言う。 するとクローゼがパシッと拳を鳴らす。 [おう。‥‥で、どうする?] 「とりあえず、お前達二人は待機だ」 クローゼ、レティンは少しの間沈黙した。 そしてネイトの耳に、多少怒りのこもった声が響く。 [‥‥‥はぁ?] 「それじゃあ行きますか。フォルさん、先輩」 ネイトはクローゼを見事に受け流し、フォルニーアと高来に声をかけた。 「ああ」 「ええ」 その声を期に、ネイト達の声は無線から途絶えた。 クローゼ、レティンの二人は、山崎グループ正面玄関前で置いてきぼりを食らったのだ。 「‥‥‥‥‥で、俺たちはどうする。レティン」 「‥‥店にでも入りませんか?寒いです‥‥」 「寒くはないが、同意だな」 クローゼ、レティンが行きつけのファーストフード店にに繰り出そうとしていた時、ネイト、フォルニーア、高来は山崎グループ本社ビルに繰り出そうとしているところだった。 と、その時、不意に高来の携帯が鳴った。 「あ!‥‥ごめんなさい電話が‥‥」 「‥‥余裕あるねぇ美紀」 「流石俺の先輩」 フォルニーアは苦笑したが、ネイトは軽く受け流す。
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