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「うあ~~」
その日、俺はいつものように嘆いていた。
「彼女!彼女!彼女がほし~い!!」
彼女が欲しくてたまらない中学3年。
金谷蛍-カナヤ ホタル-
「お前、まだそんなこと言ってんの?」
呆れた友人が俺の頭に手を置く。
「何だよ、悠希!お前は彼女いらねえのかよ!」
手を振り払いながら悠希に言う。
悠希は、はあっとため息をついた。
「お前なあ…彼女欲しい欲しいって…。そりゃ俺も欲しいけど、でも好きな人を一途に思う気持ちを失いたくないからね」
語りだした友人。
「俺は、彼女にするなら、未来じゃなきゃ嫌。一途すぎて困っちゃう」
未来-ミライ-
悠希の好きな女の子だ。
一途一途って。
「彼女何て誰でもいいっつーの」
俺は、スクールバッグ片手に立ち上がる。
「それに、彼女が出来れば彼女一筋になるよーだ。おら帰んぞ」
「はあ…。お前って本当軽いなあ」
悠希もバッグを持って俺についてきた。
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