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校舎の中のちょっとした休憩スペースで2人は会話していた。
「まさかイルまで来るとは、俺といるのは何ヶ月ぶりだ?」
「約3ヶ月ぶりね。」
「そんなんか。で、遅れた理由ってやっぱりマリッジ?」
「昨日行くはずなのに、昨日言いやがった。」
イルの言葉にアクセルは苦笑いした。
「炎帝である俺と総帝のイル、重要な役割を持ってる俺らが3年程の長期休暇っていいのか?」
「いいんじゃないの?私達より年上の人が決めたんだし仕方ないよ。」
アクセルは軽く溜め息をする。
「何かあったら地帝のオッサンがいるからどうにかなるか。」
「だね、そろそろ案内してよ。まだ校舎の中そんなに見てないんだ。」
「あぁ。軽~く教えるぜ。」
休憩スペースから立ち上がり、校舎の中を歩きだした。
「このエルディカアカデミアは主に実技中心だからな、施設もそれに関連したものが多い。」
「へぇ~。」
2人は校舎の中を歩いていると、前から別の先生が歩いてきた。
「ん?こんな所で何をしているんだ?1年生は魔器の作成をしているはずだが。」
「レオン先生に言われ、遅れた特待生を案内しています。」
「そうか。俺はガルア・マーカス、3年生の担任だ。その服装だと2人とも特待生か。」
「イル・クライシスです。」
「アクセル・ヴァルディアです。」
「時間があったら手合わせをしたいものだ。それじゃあ失礼する。」
3年生の担任―ガルア・マーカスはどこに行ってしまった。
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