第2章 クラスの中の再会

5/9
220人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ
ガルア先生と別れたイルとアクセルは、別の校舎の中を歩いている。 「アカデミア内の施設を分類すると、学習エリア、生活エリア、研究エリア、訓練エリア、学生寮、アカデミアタウンの6つの施設が集まっているんだ。今、俺達がいるのは新しく出来た研究エリア。」 廊下の方から中を見ると、学生が魔物の観察を行っていた。 「規模は他のアカデミアよりは小さいけど、十分実験や開発が可能な広さなんだ。 ここで開発された対魔物用戦闘アイテムは結構人気で、なかなか手に入らない。」 「私は回復用のアイテムは使うけど、対魔物用戦闘アイテムはほとんど使わないから、よく分からない。」 「俺も。じゃあ次は訓練エリアに行くぞ。」 出入り口の方に向かおうとした時、背後の窓ガラスが割れて魔物がイルとアクセルの方を見ていた。 「これってどういう展開?」 アクセルはイルに聞くが、イルは、さぁ?と答えた。 「丁度よかった!君達!そこのバジリスクを捕まえてくれ!」 「この蛇を?しゃ~ね~な。俺がやるからイルは手を出すなよ。」 「アクセル1人で平気?」 「平気平気!こんな弱い魔物にやられるかよ。」 アクセルはバジリスクに向かって走り出す。 「気をつけて!」 窓ガラスが割れた部屋から別の生徒がアクセルに向かって叫ぶ。 「そのバジリスク、私達がたくさん改造したから……」 「ん?」 「戦闘能力が半端なく強い!」 「ぐぁっ!」 バジリスクの尻尾で壁に叩きつけられ、砂埃が発生した。 「…………アクセル~、無事~?」 そんな中で、イルは呆れた声でアクセルに向かって言った。 壁の方から血をダラダラに流しているアクセルが出てきた。
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!