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「一体何をしたらこんなに血を流したの?」
訓練エリア内の保健室。女性の保健医がガーゼでアクセルの頭の血を拭き取っている。
「すみません、ユウナ先生。研究エリア内で逃げ出した改造したバジリスクをアクセルが捕まえようとしてこうなりました。」
イルは保健医―ユウナ先生に簡単に説明した。
「まだ1年生でしょ?研究エリアに行くのはいいけど、無茶しないこと!」
「こんな結果になるからね。」
「俺怪我してなかったら、今頃殴ってるぞ。」
「冗談冗談!」
「はい、終わり!」
ユウナ先生はアクセルの頭に包帯を巻き終わらせた。
アクセルの姿を見たイルは爆笑した。
「アハハハハ!」
「何で笑うんだよ!」
「ゴメッ…!アクセルの頭に包帯似合わねぇ~!」
ツボにはまったのか、保健室の床を転げ回っている。
「ユウナ先生~、殴る許可ください。」
「ダメよ、今日は魔器の作成と使い魔の契約、正当防衛以外は大人しくしてなさい。明日になったら包帯外していいから。」
「…了解しました。」
アクセルはユウナ先生に返事をした。
「そろそろ戻る?レオン先生に言われた時間に近づいているし、教室に行こう。」
笑いが収まったのか、イルはアクセルに聞いた。
「そうだな。ありがとうございました、ユウナ先生。」
「また怪我したら来てね。」
2人は保健室を出て教室に向かった。
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