第1章 アカデミアへ

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クラウディアの東に位置するジェイベル大陸。ジェイベル大陸の西にあるラズベルという国に私服でイルは来ていた。私服と言ってもコートの下に着ていた服に黒の上着を着ただけだが。 「ジェイベル大陸のラズベルの国にあるエルディカアカデミアに行けか。」 イルはラズベルの中に入り、エルディカアカデミアに向かった。何故アカデミアに行くのかは、昨日に遡る。 ―――――――――― ギルド本部・ギルドマスターの部屋 「うわっ!やっぱり思っていた通りの反応だ。」 マリッジはちょっと笑っていた。 「笑っている場合か!何でギルドランク『X』の私が今更アカデミアに通わないといけない!」 「俺だって必要無いって話したよ。けど、16歳になったらアカデミアに通わせるのは義務だって言われて…」 必死にマリッジはイルを説得した。 「それに、3年程の長期休暇って思えばいいよ。時々任務はやってもらうけど。」 「長期休暇か…分かった。行けばいいんだろ?」 まぁいいだろうと思い、この任務と言う名の長期休暇を引き受けた。 「よかった。場所はジェイベル大陸のラズベルっていう国、そこにあるエルディカアカデミアに行ってね。本当は今日行ってもらうつもりだったけど…」 「……今日?」 「その書類をかなり前に貰ったの忘れてて。」 語尾にハートが付きそうな声でマリッジは言った。 「マリッジ、1発でいいからアンタの顔殴らせろ。」
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