出会い

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それからしばらくしてから婚約者と思われる人物がやってきた。 「そこに隠れててね」 ミクはそう言うと婚約者の元へいき リンはミクの使うクローゼットの中へと身を潜めた。 「…バカだな」 何で自分は彼女に恋をしてしまったんだろう なにも出来ない愚かな生き物だって 昔から言われていたのにな でも暮らして話してみて 初めて気づいた 人間でも いい奴はいるってことを 「ワタシはあの子が好きだ」 一緒にいたい ずっとずっと彼女の傍にいたい でもそれは許されない だって私は天使だから きっとあの人が許してはくれないだろう 「…ミク、私は貴女が好きだよ」 この身がどうなろうとも 私は貴女が好きだ ミクはしばらくしてから戻ってきた。 あの顔からしてうまく言ったに違いない 「ご機嫌だな」 「うん、正式に婚約が決まったから」 あぁ、時間がない ふと私はあることを思い出す。 天使が侵してはいけない罪 それを口に含んでしまったら最後 二度と天使ではいられなくなる禁忌 もうこれしかない━… 彼女を手に入れるために 、
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