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その笑顔はずるい…。
｢早く帰ってくるんだよ？｣
｢大天使のカイト様が何言ってるのよ、部下を信頼しなさい｣
｢…はい｣
｢どっちが大天使か分からなくなりますね｣
クスクスと笑いながら
家政婦はリンに荷物を渡す。
そんなカイトは不安がいっぱいだった。
もしかしたらもう君に会えなくなるんではないかただただそれが不安で仕方がなかった。
｢じゃいってきます｣
｢…あぁ｣
リンは手を振りながら見えなくなるまで
自分に振り続けた。
｢無事で…リン｣
それから不安は的中した。
リンが事故にあり行方不明になっていると告げられたのは一月後のことだった。
｢リンは、リンは…無事なのか｣
｢カイト様、今はまだわかりません…今は我々に任せ少しでも休息して…｣
天使達はリンの行方不明になって以来あまり睡眠も食事もろくにとっていなかったのだ。
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