2/8
72人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
ガヤガヤ…… 「ふぁあ……」 あくびをする 「のう…志乃殿…?」 「何?」 「お主……友だちとやらはいないのか?」 「ッ……!」 うつむく 「……いないよ、友だちなんて。みんなあたしと仲良くしたくないんだよ…」 力なく笑う なぜだ…? 彼女はだまってれば可愛い。性格だってそこまでひんまがってるってほどじゃない… 友だちの一人や二人いるはずだが… 「いいの…、私、一人好きだもん」 バカか 一人が好きなやつなんているか!!! 青春時代を一人で過ごすなんて… 絶対だめだぁあ!! 「さて… 次は理科室か……」 ガタン 周りの人間が道をあける 志乃殿は何もないように教室をでた 我は、周りの人間に志乃殿がどう思われてるのか気になった はて……? 「おい……相変わらず七塚さん可愛いな」 「だな!あの独特な雰囲気///声も笑顔もマジタイプだし!!」 「告白しよっかなぁー…//」 「やめとけって!!お前と釣り合うわけないだろ!!?」 男子の声 「志乃ちゃん可愛いなぁ……」 「本当守ってあげたい!!!」 「けど可愛さのなかにも凛とした強さがあって…意思とかちゃんとあるのよね」 「ぶりッ子って訳じゃないのになんか可愛いよね」 「志乃ちゃんなら男子の注目の的になるのわかるなぁ」 「だから一緒にいると比べられちゃうからやなんだよね…」 「わかるー!!」 ほう…… これは、厄介だな… なにか、志乃殿と友だちになるためのきっかけをつくらねば…… 「おぃぃぃす!!」 ガララララ…… !! 「お、颯助じゃん!うす」 「三時間目から出勤とは偉くなったもんだ!」 「うっせ!!」 ………? あやつは… 不思議じゃ、、 あやつに周りの人間の意識が集まっている …………… …………!!! ……こいつだ……!! このただならぬおおらかな雰囲気、寛大な兄貴肌… こやつこそ! まさしく犬川壮介の子孫だろう!!! くはは……… いくぞ志乃殿!!
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!