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ガヤガヤ……
「ふぁあ……」
あくびをする
「のう…志乃殿…?」
「何?」
「お主……友だちとやらはいないのか?」
「ッ……!」
うつむく
「……いないよ、友だちなんて。みんなあたしと仲良くしたくないんだよ…」
力なく笑う
なぜだ…?
彼女はだまってれば可愛い。性格だってそこまでひんまがってるってほどじゃない…
友だちの一人や二人いるはずだが…
「いいの…、私、一人好きだもん」
バカか
一人が好きなやつなんているか!!!
青春時代を一人で過ごすなんて…
絶対だめだぁあ!!
「さて…
次は理科室か……」
ガタン
周りの人間が道をあける
志乃殿は何もないように教室をでた
我は、周りの人間に志乃殿がどう思われてるのか気になった
はて……?
「おい……相変わらず七塚さん可愛いな」
「だな!あの独特な雰囲気///声も笑顔もマジタイプだし!!」
「告白しよっかなぁー…//」
「やめとけって!!お前と釣り合うわけないだろ!!?」
男子の声
「志乃ちゃん可愛いなぁ……」
「本当守ってあげたい!!!」
「けど可愛さのなかにも凛とした強さがあって…意思とかちゃんとあるのよね」
「ぶりッ子って訳じゃないのになんか可愛いよね」
「志乃ちゃんなら男子の注目の的になるのわかるなぁ」
「だから一緒にいると比べられちゃうからやなんだよね…」
「わかるー!!」
ほう……
これは、厄介だな…
なにか、志乃殿と友だちになるためのきっかけをつくらねば……
「おぃぃぃす!!」
ガララララ……
!!
「お、颯助じゃん!うす」
「三時間目から出勤とは偉くなったもんだ!」
「うっせ!!」
………?
あやつは…
不思議じゃ、、
あやつに周りの人間の意識が集まっている
……………
…………!!!
……こいつだ……!!
このただならぬおおらかな雰囲気、寛大な兄貴肌…
こやつこそ!
まさしく犬川壮介の子孫だろう!!!
くはは………
いくぞ志乃殿!!
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