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「それよりさぁ~アンタこの前のテスト赤点だったじゃない、補習受けなくていいの?」
「えっ補習?そんなのいいよ!私は歌手になるから」
どれだけめでたいヤツなの……。
「まぁアンタの将来の夢をツッコム気はないけど、赤点ばかりやと留学だよ」
多分、このままだと二年だ。
「大丈夫だって!なんとかなるよ」
人の心配を無視かい!!
「おーい!お前ら、今日はどこに行くんだ?」
話し掛けて来たのは私の双子の兄、隆也だった。
「なぁ今日肝試ししないか?」
なぬ!肝試し!?
「あっいいね~夏だし盛り上がりそう!!」
すぐに乗ったのはやっぱり彩だった……。この女の軽はずみな好奇心には付いていけない……。
「ねぇねぇどこに行くの!」
彩は目を輝かせて隆也に聞く………。
「場所はここだよ」
ここ?学校?
続けて隆也は
「この学校は出るって有名だろ、だから一回肝試しをして確かめてみたかったんだよ」
この男は………。
だけど彩は
「あ~みんな言うよね~でもマジでお化け出るの~私も一回見てみたい~」
と満面の笑顔で隆也を見つめる。
隆也も彩の満面の笑顔と彩の視線に鼻が伸びてる……。
隆也は彩の事が好きなのだ。
どこをどう見て惚れたのか……。
でも彩は隆也の事はほんのクラスメートと私の兄貴としか認識してない。
まぁ遊び好きな彩だから暑苦しくて努力家、勉強家は嫌いだ。
だから隆也みたいな熱血なヤツは苦手かも………。
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