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だけどなぜ、隆也は肝試しを持ち出したんだ?
もしかして彩の気を引かすためか?
肝試しの時に男らしい所を彩にアピールするためかもしれん?
もしそのために肝試しをするなら、勘弁してほしい………。
「それで今日やらないか?」
えっ!?唐突だな!!
もしかして彩は乗る気じゃないだろうね……。
「いいね~ヒマだしゾクゾクしたいしね」
カラオケはどうした!!
そして火の子が私に降りかかる。
「ねぇ有紀」
来た…………。
「肝試しやろう」
満面の笑顔で彩は私に悪魔の誘い。
ハッキリ言って迷惑な話だ。
そもそも隆也がこんな事を言わなければイヤな気持ちがうまれなかった(怒)。
絶対にかぁさんに言ってやる(怒)。
「絶対にイヤ!!」
私は渾身の気持ちを込めて言った。
でもノリノリの彩は
「いいじゃん!!どうせ家に帰っても退屈じゃない。退屈に過ごすより、ドキドキした方が有意義な時間じゃない」
満面の笑顔だ。
って彩の頭の中に有意義って言う言葉があったって言う事が怖い……。
「なぁ有紀、かぁさんには補習だとか言ってさぁ、肝試しやろうよ」
この男、本気にやる気か?。
「ふざけんな!!アンタは一体、何を考えてるの!!肝試しってなんでそんな事を考えたの!!ほんとにしんじられない!!」
私は隆也に怒りをぶつけた。
「有紀、そんなに怒らないでよ~。大丈夫だって、隆也も私も居るし、ただ暗いだけで何も出て来ないよ。噂だから大丈夫だよ」
何が出ないだよ。さっきお化け見た~いって言ってたのは誰だよ(怒)。
「あっ!もう一人誘おうよ!!」
もしかしてあの子を誘うのか……。
って私は了解してないぞ!!
もう一人を誘おうって私が行く流れじゃない!!
話を勝手に進めるな!!
「ちょっと彩!!私は行かないよ」
「え~~行こうよ~。暗い学校なんかめったに遊べないじゃない。それにドキドキして楽しそうだよ!有紀行こうよ~お願い!」
と彩は私に手を合わせてお願いされた………。
この光景は何度見ただろうか。
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