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そして彩は張り切って教室を飛び出した。
いきなりこんな展開になるとは思わなかった。
最後の授業のチャイムが鳴ってから5分間で気分が優れなくなるなんて初めてだ。
それもこれも全部、隆也のせいだ。
だんだん腹が立って来た(怒)。
「ちょっとあんた!!」
と隆也の胸を掴んだ。
「どう言うつもり!!ここで肝試しするなんてバカじゃないの!!彩に良い所を見せようって魂胆でしょうね~(怒)」
私は怒りがピークになる寸前だった。
「そんなんじゃあないよ」
「だったらなんだよ」
「いやっあのっ……親父がっ……」
隆也の胸をもっと絞めた。
「親父が何!!」
大きな声を出してしまった。
「親父に頼まれたんだよ」
「はぁ~?親父に頼まれた~?なんで!?」
「この前から親父はこの学校を調べたいって言ってただろう、だけど親父が忍んで見つかったら不審者で捕まって、とんでもない事になるだろう。だから俺たちが調べて見つかっても、注意だけで済むだろう。だからだよ」
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