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「はあっ…はあっ…。」
息が苦しい。身体が重たい。
もう、どのくらい走ったのだろう。
気付けば知らない街に居た。
足を止めて辺りを見渡すと、どうやらここは橋の上らしい。
「はあ…っ…はあ…。」
ふらふらと力なく、僕は橋の歩道に座り込んだ。
どっと、疲労感が身体を回る。
僕はゆっくりと眼を閉じた。
―何があったんだっけ…?
どうして此処に居るのか、どうして走っているのか、思い出せない。
記憶が断片的にしかない。
「…あ。」
すると、ぱっと脳裏に映像が流れた。
―そうだ。スタジオだ。
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