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そんな時、また犬の頭がおもむろに口を開いた。
「君は、必要とされている?」
「僕は…っ…。」
僕は足を懸命に動かそうとしながら、犬の頭を見る。
「君みたいには…なりたくない…っ!」
僕がそう叫ぶと、犬の頭は小さく笑って言った。
「いずれわかるよ。」
そう犬の頭が言うのと同時に、僕の足はふっと動くようになった。
「あなたの頭、抜いてあげましょうか?」
目の前には、頭のないぬいぐるみを握る店員。
下にはぬいぐるみの頭だらけ。
―狂ってる。
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