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僕はもう一度地面に転がっているぬいぐるみの頭を見つめた。 さっきまであんなに口を開いていたのに、今は頑なに閉じている。 「…さよなら。」 僕はそう一言ぬいぐるみに呟いて、走りだした。 暗い暗い闇の中に向かって、僕は何かを掴むようにして走りだした。 ―答えはきっと、あるはず。 いや、見つけてみせる。  
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