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「ふう、やっと二時間目終わった...。中森先生ったら、いくらでもこれは厳しすぎよ。全くもう、数学なんてもんは、私なんかがついていけるもんじゃないわ。」
「え?そう?私は今日の授業、楽しかったんだけど。中森先生も、優しい方だと思うよ?」
ふぅ、マキに私の気持ちが分かるわけないよね。。。
静岡県内ではエリートたちしか集まらないと言われている静岡理科大学を目指しているマキと、音大でピアノ専攻を目標としている私の算数の成績なんて、ケタ違いで当然だ。
三・四時間目は音楽の授業だった。
私は、いつもと同じように音楽室のグランドピアノの前に座って、合唱曲の伴奏をした。
音楽祭が近づいているのだ。
クラス対抗であるため、みんな気合いが入っている。
私のクラスには、私の他にピアノが弾ける子がいないため、伴奏は仕方なく私が務める事になった。
クラスにピアノ経験者がたった一人しかいないって事がちょっと驚きだけど。
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