出会い

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[早坂翔、歴代最年少で全日本テニス大会を見事制覇!] 「へぇ~すごいなぁ。全日本ランキング一位の神崎選手に勝って優勝するなんて。」 私は、口にくわえているアイスが溶けはじめようとしている事にも気付かず、いつの間にかその記事に見入っていた。 「僅か高校一年生の若きテニスプレーヤーが、見事な成長を成し遂げた。彼はこれから、我が国の未来の星となることだろう。......って、この人高校一年?嘘だろ。えぇぇぇっ~!高校一年生で日本一ってありえるぅ?私と同じ歳じゃん。」 ブツブツと独り言を呟く。 「カチャッ」 「ただいま~あら、ゆり帰ってたんだね。ほら、帰ったんならパソコンなんかいじってないで、早く練習しなさいよ。先生もうすぐいらっしゃるわよ。」 あっ、もうこんな時間になってた。 私は残ったアイスを一気に口の中にほうり込み、練習部屋に入った。
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