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先程の威圧が消えたお陰なのか、私と亜里果は腰が抜けた。
『あっ…怖かった』
『私も同感です』
『一体何が起こったの？』
私は今までの出来事を頭の中で整理した。
まず、思い付きでお兄ちゃんの彼女を作ろうと思ったこと。
冗談で発した発言が、屋上にいた女子生徒に聞こえて明日の昼休みにお兄ちゃんの彼女を探すオーディションをすることになったこと。
「大変なことになったな」
声がした方を見上げると恭ちゃんが私たちを見下ろしていた。
『どぅすればーー』
私は、自分のした過ちに今更ながら大変なことだと気づき正座をした形で土下座の姿勢をしてみた。
『こうなったら仕方がないですわ。本当に明日オーディションをするしかないです』
亜里果は、何故か遠くを見つめていた。
『そうよね。言ってしまった責任があるし、どうにか開催する方法を考えてみる』
私達は、昼休みを終え頭に入らない授業を受けることにした。
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