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次の日の昼休み。
今日はお兄ちゃんの彼女を見つける素晴らしい一歩を歩み始める日。
現在、お兄ちゃんは昨日の約束をきちんと守り、楽しそうに女子生徒と一人ずつ会話している。
しかし、その合間合間に
「さぁ、俺の可愛い妹である葛城澪ちゃんに目を付けた君は最高だ。うーん、でも君はなんか幸が薄そうだね」
と言っているように、何故か私の目の前にも数名の男子学生が並んでいるのだ。
こうなったのも、私が朝学校に来たときに知ることとなったのだが……
“葛城兄妹とWデート希望者募集”
の張り紙が各クラスにされていた。
犯人はご存知の通り……お兄ちゃん。
問い詰めて聞いてみると、私に悪い虫が付く前にお兄ちゃんが選んだ良い虫を付けるとの思考に至ったらしい。
確かに私は青春がしたい。
青春を桜花したいが、これは…昨日の嫌がらせの仕返しではないのか?と疑ってしまう。
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