ストレンジガールズ

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これは、何だかんだで仕事に余裕を感じるようになって来て、夏の暑さも退散し、涼しくなり始めたころの話である。 ────── 「ああ……最近涼しくなって来たねぇ」 残暑も過ぎ去り、仄かに秋を感じる空気を窓から入って来る風から感じながら、平日の午前ということもあり空き気味の道路を八人乗りワンボックスカーを法定速度ギリギリの速度で飛ばしながら呟いた。 最近までは車に乗ったことなんてなかったんだけど、マミヤ先輩は日中の活動は困難だと言うことで、日中の足として僕も乗る練習をして、こうして乗れるようになった。 免許を取るために教習所に行かなければ行けないと思っていたけれど、ある日突然、みいちゃんが『はい。免許証。あった方が便利だよね?』と、写真以外は明らかに捏造したデタラメな免許証を渡しやがったので、手間が大幅にカットで来たのは幸運にちがいない。 どうやって作成あるいは入手したかは謎に包まれている。
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