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褒めてるつもりかもしれないが、それならそんな人間じゃないみたいな言い方はやめて、ただ天才と呼べばいい。
こういう天才選手の場合でも、危険なものという表現は間違っていない。
大抵、怪物と呼び始めるのは、相対した同じ選手だから。マスコミは面白がって持ち上げるが、そんな奴等よりも、選手達の方がよっぽど敏感だ。
──自分達の努力を食い散らかす、危険で出会いたくない怪物、と。
積み重ねた努力を全てむさぼり尽くす、自分とは全く違う生物。
それを敏感に感じるからこそ、怪物と呼ぶのである。あまりにも違いすぎると、自分と同じ生物とはカウントしない。
だから、怪物。
そんな意味では──目の前の《人間》も、姿形は似ていても、怪物と呼べるんじゃないだろうか──。
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