妹は萌えるとは限らない

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  「えー。それってホントにわたしの妹?」 と、何故かみぃちゃんは唇を少し尖らせながら僕の言葉に疑問を挟んだ。 つい先日──というか昨日の僕が見事なくらい間抜けに誘拐・監禁された事件の詳細について。 あれから僕は疲れて眠り、半日ほど眠り続けたのだ。 「ん? だって、顔は見てはいないけど肉じゃがの味、みぃちゃんと全く同じだったよ? 肉じゃがって家庭の味が出るらしいからそれで信用したんだけど」 いつも食べさせられている味と十日間食べさせられ続けた味だ、さすがに間違うなんてことはあり得ないし。 「……妹、いるにはいるんだけど……」 「なにそれ。実は会ったことのない妹がいたっていうくっだらない三流ラブコメ的な事情?」
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